ヴァルディゼール 〜 ブリアンソン 159.5km ヴィノクロフ、優勝から遠ざかり、涙のゴール、優勝はコロンビア人のソレル
● FDJのセバスティアン・ジョリの精巣ガンは進行が早いガンで、腫瘍は瞬く間に一夜にして現れた。転移の可能性。
ただ、ほかのガンに比べて治療法がかなり確立されているので、抗がん剤の化学治療が効果的で、完治率も非常に高いというのが朗報だ。
FDJ医師談話:「この腫瘍はあっという間に出現した。最初にセバスティアンが違和感を感じたといった際には、何もなかったのに。血液検査でも判別がつかなかった。恐ろしい病気だ。トップアスリートとはいえ、ひとりの人間であり病気には時に無抵抗であることをつくづく思い知らされる」
同僚のフィリップ・ジルベール談話:
「彼とはホテルで同じ部屋をシェアしたこともあるので、とてもショックを受けている。明るくて好人物の彼がなんでこんな目に会うのか、不公平に思う。完治を祈っている」
(写真は第3ステージのジルベール。談話はレキップから)
● ブラッドリー・マッギーの様子は・・
先日FDJの助監督さんと話す機会があり、マッギーの様子を聞いてみた。すると、それまで快活に戯れていた彼が、急に堅い表情になった。そして、「わからない」と繰り返し、「彼は週末(8日)のレースに出たけどね」、と言うのだが、Tour du Doubsには出た形跡がない。手術について聞ける雰囲気ではなかった。こういう話は、腹を割った相手などでないと聞き出すのは難しいと感じる。
● 大統領が来たぞ!
今日は、セゴレン・ロワヤル女史を下して先に大統領に就任したニコラ・サルコジ(サーコジー)氏がツールにくる予定だった。ヴィランクと一緒に自転車でツーリングに出ていたぐらいだから(昔のトクダネ参照)、自転車は好きな部類らしい。
その大統領、予定通りツールに到着。ゴール地点では、優勝者ラスムッセンに暖かい拍手を送っていた。
● レースレポート:ツールに賭けてきたヴィノクロフ、優勝の夢が消えて涙のゴール
驚いた。ヴィノクロフがレース後に泣いた。弱気は見せたことなど今までなかったあのヴィノクロフが。
優勝者のソレルから遅れること3分24秒。総合21位に後退。
首位とは8分05秒差。もはやツール優勝は絶望的。去年の不運に引き続き、ツールへのヴィノの思いは通じない。
(右の写真だけはCopyright@Eurosports)
ヴィノクロフ談話:「休息日には、少し快方に向かいつつある、そう信じ込ませようとしたんだが。優勝候補たちと差をあけられないように、限界まで頑張った。でもきつかった」
優勝者は少々意外なバーロワールドの ソレル。左の写真は第3ステージにて撮ったもの。今回なんとなく印象に残る選手だ。理由は3つ:
* 本名はフアン・マウリシオ・ソレル・エルナンデス。名前が長すぎて、プレスルームにあるスタートリストから名前がはみ出て、国籍の欄とかぶってしまっていた
* バーロワールドは同じコロンビア人のカルデナスといい、ちょっと濃い目の個性的な顔・あるいはいかにも西洋的な選手が多い中、ひとりだけ淡白系顔つきで目立っていた。
* ゼッケンが219で、出場選手のうち、一番最後の番号
当初ポポヴィッチらのグループとともに逃げを決め、山岳のコロンビア人を我々に思い起こさせた。その後は単独で逃げ、ガリビエ峠を制し、そのまま他の追随を許さず。ゴール地点でも、まだ余力が残っているかのような元気なゴールを決めた。
総合優勝に脅威となる選手でないため、後続の懸案事項はもっぱら2位争いとなる。 2位のバルベルデは、エヴァンスを突き放そうとするかのように必死の形相でゴールに突入。2人はソレルから38秒遅れでゴール。
ディスカバリーはコンタドール、ポポヴィッチらが大活躍。バルベルデとエヴァンスの2人には少しだけ離されたものの、コンタドールはエヴァンスに続いて4位でゴール。ポポヴィッチも13位でゴール。ディスカバリーは総合優勝が当たり前のチームだったため、ちょっとやそっとぐらいの活躍ではファンが許してくれない、と言っていたが、山岳でここまで存在感がアピールできれば上出来と言いたい。
総合首位は首位から42秒遅れでゴールしたラスムッセン変わらず。Tモバイルの不運はまだ続き、路上に飛び出してきた犬 とぶつかりブールクハートが落車。